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インフルエンザにかかった後でもインフルエンザワクチンは打ったほうがいいの?

ワクチン
つかだせんせい
つかだせんせい

こんにちは、くぼた小児科クリニック松戸五香の医師です。寒い季節になると、多くの親御さんがお子様のインフルエンザについて心配されることでしょう。特に、一度家族の中で1人が感染すると、他の家族にも広がる可能性が高いため、その心配は頷けます。

そんな中でよく耳にする疑問が、「もしもお子様がインフルエンザにかかってしまったら、その後でワクチンは接種できるのか?」ということです。

インフルエンザワクチン接種の目的

インフルエンザワクチンの目的は、インフルエンザウイルスへの感染を防ぐことと、感染しても重症化を防ぎ、流行を抑制することにあります。子どもたち、特に学校や保育園に通う年齢層は、インフルエンザウイルスの大きな伝播源となり得るため、ここでの予防接種が重要です。

インフルエンザワクチンの効果とタイミング

インフルエンザワクチンは、接種から2週間後に効果が現れ始め、抗体の効果は4から6ヶ月持続すると言われています。したがって、流行が始まる前の10月から11月にかけて接種することが望ましいですが、流行が始まった後であっても、接種のメリットはあります。

インフルエンザにかかった後のワクチン接種は推奨

インフルエンザに感染した後に回復したならば、インフルエンザワクチンを受けることを推奨します。インフルエンザワクチンは3つの株は入っており、1つの株にたとえ感染したとしても、残りの2つの株のウイルスにかかる可能性があるからです。(具体的にはA型インフルエンザにかかったとしてもB型にかかる可能性もあります)ただし、インフルエンザにかかった後にインフルエンザワクチンを打つタイミングは、体調が完全に回復してから1週間程度経過してからの接種が推奨されます。これは、ワクチンが免疫系に正しく作用し、適切な抗体を生むためには、体が健康な状態であることが重要だからです。

ワクチン接種の際の留意点

  • 発熱時の接種は避ける:

  • 体温が37.5℃以上の時は、ワクチン接種は控えるべきです。発熱は身体が何らかの感染症と戦っているサインであり、ワクチン接種が適切に作用しない可能性があります。

  • 軽度の風邪症状がある場合:

  • 鼻水や咳がある場合でも、発熱がなければワクチン接種は可能です。しかし、症状が重い場合は、子どもが不快感を感じるリスクがあるため、症状が和らいでから接種することをお勧めします。

  • 既存の疾患がある場合:

  • すでに他の疾患で治療中の場合、インフルエンザワクチン接種については主治医と相談する必要があります。特に免疫力が落ちている状態では、慎重な判断が求められます。

まとめ

インフルエンザにかかってしまった後でも、体調が回復してからある程度の期間を空けてからワクチン接種することは有効です。流行期に接種を行うことで、感染リスクと重症化の予防に寄与します。ワクチン接種は、お子様だけでなく、ご家族や地域社会における感染の拡大を防ぐ上でも大きな役割を果たします。

接種を検討する際には、流行期のピークや、流行の予測、接種のタイミング、お子様の健康状態など、様々な要素を考慮に入れる必要があります。これらの情報を元に、家族の健康管理を行いながら、インフルエンザワクチン接種の計画を立てていきましょう。