お知らせ

当院では新型コロナ内服薬のゾコーバ処方可能です(12歳以上の方)

ゾコーバによるコロナ治療とは?効果や副作用についても解説

2022年11月、新型コロナウイルス感染症の治療薬である「ゾコーバ錠」が緊急承認されました。重症化リスクが無い患者さんでも使える飲み薬で、副作用も少ないことから、多くの患者さんの治療の助けとなることが期待されています。

ゾコーバの治療が受けられる患者さんはどのような患者さんなのか、どのような効果や副作用があるのかなど、ゾコーバによるコロナ治療について解説します。

ゾコーバってどんな薬?

ゾコーバは新型コロナウイルス感染症に使える薬の1つで、飲み薬としては3つ目の治療薬になります。ここではゾコーバの効果や飲み方、他の飲み薬との違いについて解説します。

ゾコーバの効果は?

ゾコーバは、新型コロナウイルスが細胞に侵入して増殖するのを阻害する薬です。

薬の効果や安全性を調べる試験では、飲み始めて4日目には新型コロナウイルスが体内で増えるスピードが30分の1に抑えられ、ゾコーバを飲んでいない患者さんと比べ、新型コロナウイルスの特徴的な次の5つの症状がが消えるまでの時間が約24時間短縮できたという結果が出ています。

咳、のどの痛み、鼻水・鼻づまり、発熱・熱っぽさ、倦怠感(けんたいかん)

ゾコーバは、他の飲み薬と何が違うの?

現在発売されているコロナ治療のための飲み薬には、ゾコーバの他にラゲブリオとパキロビッドがあります。ラブゲリオとパキロビッドは重症化リスクのある患者さんにしか使えないのに対し、ゾコーバは重症化リスクが無い患者さんにも使えるのが特徴です。

重症化リスクが低い方でも、新型コロナ感染症の症状に苦しむ方は多く、少しでも早く症状を良くしたいという声が上がっていました。ゾコーバはそうした声に応えることのできる薬であり、効果が期待されています。

症状が出た後、いつまでに飲めばいいの?

新型コロナウイルスの症状が出てから72時間以内に飲むようにします。それ以降に飲んだ場合の効果は確かめられていません。

ゾコーバの飲み方は?

次の量を、5日間連続で飲む薬です。

1日目:1回3錠 2~5日目:1回1錠

ゾコーバによる治療が受けられるのはどんな人?

次のような新型コロナウイルス感染症の患者さんは、ゾコーバでの治療を受けることができます。

  • 12歳以上の方
  • 重症化リスクの有無は問わない
  • 軽症・中等症の患者さん

ただし、軽症で重症化リスクの無い患者さんについては自然に治る場合が多いため、上記に当てはまる全ての患者さんに使うのではなく、高熱がある場合や、咳やのどの痛みが強い場合など、症状が強く出ている患者さんに使うべきであるという考え方が、現在のところ基本となっています。

ゾコーバと一緒に飲んではいけない薬は?

ゾコーバは、一緒に飲んではいけない薬が36種類と多くあります。普段から飲んでいる薬がある場合、医師や薬剤師に漏れなく伝え、飲み合わせを確認してもらうことが大切です。お薬手帳がある場合は必ず持参しましょう。

ゾコーバの副作用にはどんなものがありますか?

ゾコーバの副作用には次のようなものがありますが、いずれも発現率としては1~5%程度と低くなっています。

  • HDLコレステロール低下
  • トリグリセリド上昇、ビリルビン上昇、血中コレステロール低下
  • 発疹
  • 悪心、嘔吐、下痢、腹部不快感
  • 頭痛
  • 脂質異常症
  • かゆみ

ゾコーバは副作用の少ない薬としても期待されており、重篤な副作用の報告は今のところありません。ただし、新しい薬は副作用についての情報の蓄積がまだ十分ではないため、ここに記載した以外の症状が現れる可能性もあります。気になる症状が出た場合には、医師や薬剤師に相談するようにしましょう。

まとめ

ゾコーバは、新型コロナウイルス感染症の症状を軽減する効果が期待できる薬です。ただし、他の薬との飲み合わせには注意が必要です。

ゾコーバ処方希望の方は下記動画参考いただければ幸いです(くぼたクリニック松戸五香での動画となります)